離れて暮らす老親の生活支援と介護

60歳以上の高齢者だけで毎年約1万人が自殺!生きがいづくりが重要

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毎年1万人近い高齢者が自殺しています。あなたの親御さんは大丈夫ですか。抱えている心の悩みなど、理解してあげられていますか。今回は60歳以上の高齢者の自殺についてご紹介します。

自殺者数全体の3分の1から半数が高齢者

年齢階級別自殺者数の年次推移

出典:「警察庁自殺統計原票データ」厚生労働省自殺対策推進室

上の表は、警視庁によって公開されている「年齢階級別自殺者数の年次推移」です。毎年2万人以上もの自殺者がいます。社会との接点が多い方が自殺が多いように感じますが、そうとも言えないようです。

データがそれを否定しています。社会との接点が減っているはずの60歳以上の高齢者の自殺数だけで、毎年約1万人もいるからです。自殺者数全体の3分の1から半数もの割合をしめています。

自殺の原因の多くはうつ病

健康状態の調査結果

現在の健康状態

上の表は、「あなたの現在の健康状態は、いかがですか。」 という質問に対するアンケート結果です。年齢が上昇するにつれ「良い」との回答数が減少。逆に「良くない」という回答が増加します。健康状態の悪化と年齢は、やはり比例するようです。

出典:平成24年度 「高齢者の健康に関する意識調査結果」内閣府

生きがい(喜びや楽しみ)の有無

生きがい(喜びや楽しみ)の有無

上の表は、「あなたは、現在どの程度生きがい(喜びや楽しみ)を感じていますか。」という質問に対するアンケート結果です。「感じている」と回答されている方の方が多いので安心と感じるか、「感じていない」との回答が比較的多いと感じるか、あなた次第です。

年齢上昇とともに「感じていない」との回答割合が増加。80歳以上にもなると3割もの方が「感じていない」と回答。社会との接点の減少は、「誰にも必要とされていない」「誰のためにもなっていない」と感じることの増加につながることは必然です。喜びや楽しみは、分かち合う相手がいなければ、感じることができないでしょう。

出典:平成24年度 「高齢者の健康に関する意識調査結果」内閣府

自殺の動機は「健康問題」と「家庭問題」

年齢階級別、原因・動機別自殺者数

上の表は、年齢別に自殺数を動機別に区分けした表です。19歳以下の年齢層で一番多い自殺動機は「学校問題」です。20歳以上の年齢層になると「健康問題」が圧倒的に多くなります。

30歳以上の年齢層では、2番目に多い自殺動機が「経済・生活問題」です。40代、50代と年齢が上昇するにつれ、「経済・生活問題」を動機とする自殺者が増加。理由は失業や生活苦です。特に、50代の失業問題はとても深刻です。

50代までは上昇傾向にある「経済・生活問題」は、60代になると急激に減少。年齢上昇につれ減少傾向。80代になると「経済・生活問題」での自殺者はほとんどいません。最終的に、自殺の動機として残るのは、「健康問題」と「家庭問題」です。

出典:「警察庁自殺統計」厚生労働省自殺対策推進室

心の健康問題が大多数

健康問題による自殺者数の内訳の年次推移

上の表は、「健康問題」を動機とする自殺者を、さらに細かく分類したものです。病気そのものを理由に自殺する方も少なくないのですが、それ以上に多いのが「うつ病」。「うつ病」を動機に自殺する方が圧倒的です。

「うつ病」だけではありません。「統合失調症」「アルコール依存症」「薬物乱用」「その他の精神疾患」も精神的な病気。精神的な病気を減らす努力が必要であり、精神的な病気の原因になることが私たちの敵です。

出典:「警察庁自殺統計」厚生労働省自殺対策推進室

65歳以上の高齢者の多くは働けるまで働いていたい

退職希望年齢

上の表は、「あなたは,何歳ごろまで仕事をしたいですか。」 という質問に対するアンケート結果です。65歳になる前までは、「65歳まで」が働いていたい希望年齢です。しかし、65歳を超えると、定年退職したことをまるで後悔しているかのように、働いていたい希望年齢が上昇します。

70歳を超えるともう、「働けるうちはいつまでも」がずば抜けて多い働いていたい希望年齢になります。人はいつまでも誰かのために働いていたいようです。みんな働き者ですね。

出典:平成24年度 「高齢者の健康に関する意識調査結果」内閣府

精神的な病気の原因を減らす、高齢者を強く支援する国

国は生涯現役社会の実現を目指し、平成29年1⽉1⽇から、65歳以上の方も雇用保険の適用対象になりました。ハローワークでも65歳以上の求職者に対する支援が強化されていきます。高齢者を雇用する会社に対する助成金にも力を入れています。

その他にも、65歳以上の高齢者のキャリア情報をあらかじめ登録しておき、会社とのマッチングを行なってくれるサービスも提供されています。これにより高齢者が仕事しやすい環境が構築されます。

仕事をするということは、誰かのために生きるということ。65歳以上にも生きがいが必要であり、誰かのために生きたいのです。国の政策、アベノミクス新・第三の矢の内容の一部に「高齢者等の所得全体の底上げ、地域づくり」があります。

子供が巣立って、定年退職した後の生きがいが必要

平成21年から7年連続自殺者数が減少しています。平成21年には12,000人もの高齢者(60歳以上)の自殺がありましたが、平成27年には10,000人以下に減少しました。平成28年には9,000人以下に減少。高齢者数が急激に増加しているにもかかわらず、自殺者は大きく減少しているのです。

0人ではありませんので喜べるわけではありません。しかしこれらの結果は、安部政権の政策が正しかったとの証明。平成24年12月から始まった安倍内閣。平成27年10月からは新・三本の矢。

景気も回復しています。自殺者も減少しています。高齢者にも、誰かのためになる仕事が、役割が、とても重要だとの証明です。年上である高齢者のみなさまに甘えるところは甘えるべきです。年の功を活かし、たくさん仕事をしてもらいましょう。人材不足の解消にもつながります。

いかがでしたか。今回は60歳以上の高齢者の自殺についてご紹介しました。国の政策は正しい方向に向かっています。国民である私たちが同じ方向を見て、力を合わせ、高齢者の仕事へと繋げることができたら、もっと自殺者も減るかもしれません。笑顔が増えるかもしれません。ぜひみんなで笑顔の多い国を目指しましょう。

親の介護の前に必須! 実家 親の持ち家の価値を知っておこう

親の介護の期間が長くなればなるほど重くのしかかってくるのが費用の問題。

最初は親孝行の意を込めて快く費用を負担できても、長生きすればどんどん金額が積み上がっていくのが現実。

自分たちの生活もあるので、親の介護費用を援助し続けるには限界があります。

そのため、親の介護費用は基本的にまず親の財産を使っていくことが、お互いのため。

だからこそ、すぐに売る売らないは別にして、
あなたの実家・親の持ち家の価値を知っておく(一度、査定をしておく)ことで、介護費用にあてられる金銭の目処が立ちます。

実家終いノート編集部
家を売らなくても、担保にして金融機関からお金を借りることも可能ですし、家の金銭的価値を把握しておけば選択肢が増えますよ。

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  • この記事を書いた人

孝行(たかゆき)

40代男性。有料老人ホーム、訪問介護、グループホームに勤務経験があり介護の現場に詳しい。主任やユニットリーダー兼計画作成担当者も経験。介護事業新規立ち上げ手伝い中。旧サイト名「フィリアル(親孝行)」部分の記事を主に執筆。

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