高齢者住宅と介護施設の種類

介護だけでなく医療ケアも手厚い安心・安全な特別養護老人ホームとは

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 親御さんが暮らす施設。介護も医療も手厚いサービスを受けられるのに安く済む。そんな介護施設があります。今回は特別養護老人ホームをご紹介します。

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム・特養)とは

 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム・特養)とは、常に介護が必要で、自宅で生活することが難しいと認められた方だけが入所できる、要介護度が重度な方専用の施設。入浴・排せつ・食事などの介護サービス、リハビリ、健康管理、療養上の世話などが受けられます。

特別養護老人ホームを利用できる人

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム・特養)の種類と利用できる人
サービス名称 利用対象者 目的
介護老人福祉施設 要介護3〜5 不自由なく日常生活ができるような「支援」「介護」
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 要介護3〜5
同市町村
介護老人福祉施設と同じサービス内容で、定員が29名以下の小規模。明るく家庭的な雰囲気があり、地域や家族との結びつきを重視しているので認知症の方と相性が良い。

 ①原則65歳以上かつ②要介護3以上、そして③常時介護が必要で自宅での生活が難しい方だけが入所することができます。

 ①②③全てを満たす人の中で、さらに医療ケアが必要な方は、医療ケアを目的とする「医療療養病床」「医療内包型1」 「医療内包型2」「老健」「医療外付型」のどれかを利用することになります。特別養護老人ホームは、医療ケアも比較的手厚い配置になってはいますが、目的の中心は重度要介護者に対する介護になります。

 介護老人福祉施設の地域密着型バージョンが「地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護」です。サービス内容は一緒で、①②③全てを満たす方だけが入所できる点も一緒です。ただし、「地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護」の場合④同じ市町村にお住いの方でなければ利用できません。

 定員29名以下で、家庭的な雰囲気を目指す必要があるので、中でも、認知症の方向けの特養といえます。

特別養護老人ホームの具体的サービス

設備サービス

 居室、静養室、浴室、洗面所、トイレ、医務室、食堂、機能訓練室などが必ず設置されています。火災など非常災害に備えた建物です。バリアフリー設計で、廊下も広く車椅子2台が余裕を持ってすれ違うことができます。

居室

 居室は、定員が4人以下の「多床室」、「従来型個室」、「ユニット型個室」と3種類があります。床面積は1人あたり10.56㎡以上必要なので、1人約6.5畳。職員を呼び出すためのブザーが設置されています。

人材サービス

特別養護老人ホームで働く職員(人員基準)
職種基準 配置基準 必要な資格等
医師 必要数 医師免許保有者
生活相談員 100人の入居者に対し1人以上 社会福祉士、社会福祉主事任用資格、精神保健福祉士、介護支援専門員(ケアマネージャー)、介護福祉士の資格保有者
看護師・准看護師・介護職員 入所者3人に対して1人以上 看護師、准看護師資格保有者、介護福祉士や介護職員初任者研修修了者(旧ホームヘルパー2級)などの有資格者
栄養士 1施設に1人以上 管理栄養士、栄養士資格などの資格保有者
機能訓練指導員 1施設に1人以上 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの資格保有者
介護支援専門員 入所者100人に対して1人以上 介護支援専門員(ケアマネージャー)の資格保有者

 特別養護老人ホームは、介護療養病床(医療内包型1)や老健には劣るものの、介護付き有料老人ホームに比べると医療ケアの人員配置がてあつくなっています。入浴・排泄・食事などの日常生活状の介護サービスだけでなく、リハビリ、健康管理、療養上の世話まで行ってくれる、かなり万能な介護施設です。

特別養護老人ホームの料金

特別養護老人ホームの費用
入居一時金(初期費用) 月額施設利用料 月額介護保険サービス料(1割の場合) その他介護保険外サービス等 月額合計
0円 6万~15万円 約20,000円~30,000円 0円〜10万円 約8万〜28万円

 特別養護老人ホームには、入居一時金がありません。月額費用の内訳は、家賃、管理運営費、食費、光熱水費、その他の費用など。

 家賃に関しては、「多床室」でおおよそ16,000円「従来型個室」ならおおよそ35,000円、「ユニット型個室」でおおよそ60,000円となりますので、月額費用の範囲を広げる大きな要因の一つです。状態や懐事情に合わせて部屋を選びましょう。

 月額介護保険サービス料は、介護保険サービスである「介護老人福祉施設」の料金です。上の表では自己負担1割。2割の方は2倍してください。

 月額介護保険サービス料が、20,000〜30,000円と範囲がある大きな理由は要介護度です。要介護度が軽い人の方が安く、重い人の方が高くなります。

 その他介護保険外サービスは、おむつ代などが考えられます。

 いかがでしたか。今回は特別養護老人ホームをご紹介しました。特別養護老人ホームなら、要介護度が重度でも充実したサービスが受けられとても安心です。ぜひ参考にして見てくださいね。

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実家終いノート編集部
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  • この記事を書いた人

孝行(たかゆき)

40代男性。有料老人ホーム、訪問介護、グループホームに勤務経験があり介護の現場に詳しい。主任やユニットリーダー兼計画作成担当者も経験。介護事業新規立ち上げ手伝い中。旧サイト名「フィリアル(親孝行)」部分の記事を主に執筆。

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