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パナソニック 業界初介護職対象に「時間制正社員制度」を導入

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 パナソニック エイジフリー株式会社は、業界で初めて、介護職を対象に、時給制で、勤務時間を選択できる「時間制正社員制度」を2018年4月より導入することを発表しました。パートタイマーは、無期雇用の時間制正社員を選択することが可能で、賃金は正社員(月給制)と同水準。しかも退職金制度まで適用されます。

何もしなければ介護職員と家族の介護負担は上昇しますが、パナソニックの新制度「時間制正社員制度」のような企業努力は、介護職員と家族の介護負担の減少につながります。

2025年度には38万人の介護職員が不足する見込み

 内閣府の「平成29年(2017年)版高齢社会白書」によると、65歳以上の高齢者人口は3,459万人で、総人口に占める割合は27.3%。2025年には、総人口に占める高齢者割合が30%を超えるとの見込み。

一方、厚生労働省が今年6月に発表した「2025年に向けた介護人材にかかる需給推計」によると、2025年度には介護職員が約253万人必要とされるのに対し、供給の見込みは約215万人と推計。およそ38万人の介護職員が不足する見込みです。

たった残り7年で38万人の介護職員が不足するということは、それだけ家族への負担が増加するということにもなります。家族の負担が増加すれば、仕事の退職や休暇、時間を減らすことが必要になり、収入の減少につながります。

介護職員はボランティアでもないし超人でもない

「公務員」が人気の理由

 世の中に、人の役にたたない職業はありません。必ず誰かの役に立つからそこ、お金に代わり、職業として成り立っています。日本は最も高齢化社会が進んでいる国の1つであり、どの業界も人材不足です。特に介護業界の人材不足は大きな問題になっています。

単純に、魅力がなく人気がないからです。例えば、人気のある職業の代名詞ともいえる「公務員」。誰かのためにたっている点と給料が得られる点は介護と同じです。それにもかかわらず、かたや人気職業。かたや不人気の職業です。

理由はいろいろあるかと思いますが、①安定性:公的機関であるがゆえ、リストラなどの不安がなく、給料も安定している点。②待遇:給料・ボーナス、休憩・休暇、勤務時間や保証などの待遇の良さ。③信用:社会的信用度や周りの反応。④その他、転勤の少なさややりがいなどがあるでしょうか。

「公務員」と真逆の「介護職」

 公的機関が資金を提供する介護の会社はごく一部です。資金を提供しているだけで、直接運営しているわけでもありません。人材が不足しているので、解雇というリストラの心配はあまりないかもしれません。

しかし給料は不安定。「公務員」と違って、しっかりボーナスが保証されているわけでもありません。大きな出世や給料の上昇はなく、「キャリアパス」の導入が法的に決められなければ率先して導入する企業は少なかったはずです。

休憩という休憩がないのがほとんどで、その分の給料が残業代として支払われているところも少ないはずです。また、サービス残業も珍しくなく、「残業させるような運営をして申し訳ない。」といった感じはありません。

残業になってしまうのは、介護職員個人の責任にされる傾向にあり、運営方法などの戦術が見直されることはほとんどありません。人が辞めてしまうのも介護職員個人の資質だと、人のせいにする会社も少なくないはずです。同じ仕事をするにも、10人でするのと5人でするのでは、同じ結果や方法を選択できるはずがないのです。

休暇を取ることが悪いことのように見られますし、体調不良すら悪だといった風習があります。社会的信用度も高いとはいえず、「大変なお仕事だね。」とは言われるでしょうが、「公務員」のように「いいな。私も働きたいな。」と言われる職業ではありません。

人材不足や介護の質を上げるにはまず介護職員の待遇の上昇が必要

 当たり前ですが、安定性もあり、将来に対する夢や希望。給料や休憩、勤務時間や保証など、職員を大切にしてくれている感じ。そして社会的信用度も高く、自分の人生が、生活が豊かであれば、人は誰しもやる気になり、辞める人が減って、サービスの質が上昇します。

逆に、自分の生活が不安定で、満たされていなく、ストレスばかりの状態でサービスの質が向上するはずもありません。余裕があって、ボランティアしているわけでもありません。ストレス値の高い状態でも、人に優しくできるような人間離れした集団でもないのです。

人材不足の影響をできる限り抑えるにも、介護の質を上げるにも、長期間安心して意欲的に働ける環境を整備することがまずやるべきことです。質の高い介護は理想ではありますが、急に王手は狙えません。

脳梗塞で倒れた方が、まずは救急病院にて命を取り留めて、リハビリ病院にてトイレや入浴などを一人でできるよう訓練。それから人との楽しいコミュニケーションや食事、外出。それと同じです。脳梗塞で倒れた方が、いきなり理想的な生活を目指してもうまくいくはずがないのです。

パナソニックの新制度「時間制正社員制度」なら、従業員満足度の上昇と見本にもなれる

新制度の特長

  1. パートタイマーは1年以上勤務すれば、時間制正社員を選択可能
  2. 時間あたりの賃金が正社員と同水準で、退職金ポイントも付与
  3. 連続したキャリア形成が図れ、能力・経験レベルに応じた適切な処遇を実現

 パナソニックの新制度「時間制正社員制度」なら、青年期、新婚期・育児期・教育期・子独立期などの「ライフステージ」に合わせた仕事が可能となります。選択肢の自由のない今までの勤務形態では、「ライフステージ」と合わないが故、仕事をしたくてもできない人が出てしまいます。

また、「ライフスタイル」や病気などの状態に合わせた勤務も可能となります。特に、病み上がりの方などの短い勤務であっても、正社員と同水準の給料と退職金が保証されているのなら、できる限り長く働いていたいと思うはずです。

従業員は、超人ではなく人間ですから、自己実現を支援してくれる会社の仕組みは、モチベーションの向上につながります。

親の介護の前に必須! 実家 親の持ち家の価値を知っておこう

親の介護の期間が長くなればなるほど重くのしかかってくるのが費用の問題。

最初は親孝行の意を込めて快く費用を負担できても、長生きすればどんどん金額が積み上がっていくのが現実。

自分たちの生活もあるので、親の介護費用を援助し続けるには限界があります。

そのため、親の介護費用は基本的にまず親の財産を使っていくことが、お互いのため。

だからこそ、すぐに売る売らないは別にして、
あなたの実家・親の持ち家の価値を知っておく(一度、査定をしておく)ことで、介護費用にあてられる金銭の目処が立ちます。

実家終いノート編集部
家を売らなくても、担保にして金融機関からお金を借りることも可能ですし、家の金銭的価値を把握しておけば選択肢が増えますよ。

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  • この記事を書いた人

孝行(たかゆき)

40代男性。有料老人ホーム、訪問介護、グループホームに勤務経験があり介護の現場に詳しい。主任やユニットリーダー兼計画作成担当者も経験。介護事業新規立ち上げ手伝い中。旧サイト名「フィリアル(親孝行)」部分の記事を主に執筆。

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