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要介護認定者(介護保険)が障害者認定を受ける節税など4つのメリット

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障害がある人の自立と社会参加を促進するために交付される「障害者手帳」。要介護認定を受け、介護保険サービスを利用している高齢者であっても、条件を満たせば障害者手帳の交付を受けることができます。

両方の申請は重複してもOKなのです。ただし、重複するサービスについては、介護保険サービスが優先。重複しないサービスについては、両方のサービスを受けることができてお得になります。

今回は、要介護認定(介護保険)が障害者認定を受ける節税など4つのメリットについてご紹介します。

等級によって所得税と住民税の節税ができる

節税

本人、または配偶者、もしくは障害者認定を受けた方を扶養している家族が、所得税と住民税の節税をすることができます。

扶養の条件は、「生計を一にする事実」。そのため、別居でも世帯分離していても、クレッジトカード明細や銀行通帳などのコピーにて、仕送りしている事実を明らかにできれば問題ありません。

等級に応じて一定の金額の控除を受けることができます。

控除の種類
所得控除の種類 所得税の控除額 住民税の控除額
基礎控除(全員) 38万円 33万円
同居老人扶養控除(70歳以上) 58万 45万
別居老人扶養控除(70歳以上) 48万 38万
障害者控除 27万 26万
特別障害者控除 40万 30万
同居特別障害者控除 75万 53万
一般扶養控除(16歳以上) 38万円 33万円
特定扶養控除(19歳以上23歳未満) 63万円 45万円

特別障害者

  • 身体障害者手帳に身体上の障害の程度が一級又は二級と記載されている方
  • 精神障害者保健福祉手帳に障害等級が一級と記載されている方
  • 重度の知的障害者と判定された方
  • いつも病床にいて、複雑な介護を受けなければならない方 など

身体障害者の方で一級又は二級、精神障害者の方で一級の方などは「特別障害者控除」が適応されます。「特別障害者控除」が適応される方と同居している方は「同居特別障害者控除」が適応されます。

例えば、「特別障害者」の方と同居して扶養している年収500万円の方の場合、税率10%ですので、年間にすると所得税なら75,000円、住民税なら53,000円、合わせて128,000円も節税できます。

通常の「扶養控除」と「障害者控除」は合わせて節税できるので、この方が70歳以上であれば128,000円にプラスして103,000円、231,000円も節税できます。

詳しくは『親を扶養したら毎年最低7万円以上も節税できる「老人扶養控除」とは』を参照してください。

要介護認定を受けている場合、障害者認定をされていない方でも、身体障害、知的障害と同等と市区町村に認められている場合、障害者控除の対象になることもあります。

※身体障害、知的障害と同等と市区町村に認められている状態であっても、申請しなければ障害者認定を受けることができず、障害者控除の対象にはなりません。

都道府県や市区町村の医療費の割引を受けることができる

医療費

高齢者の医療費の自己負担分は収入によって異なり、3割〜1割。「障害者手帳」を持っている方の医療費は、多くの地域でそれより安くなる可能性があります。

1割負担にしてくれる地域もあれば、1回500円としてくれる地域もあります。中には、無料としてくれる地域もあるので、市役所などのウェブページを確認してみましょう。

市区町村の障害者手当がもらえる

手当

おおむね身体障害者手帳1・2級、愛の手帳1・2度程度で、かつそれらが重複している方。あるいは、これらと同等の疾病、精神障害の方が、国からもらえる「特別障害者手当」です。

平成29年9月現在、手当は月額26,810円。申請月の翌月分からが対象です。毎年2月・5月・8月・11月に、その前月分までの3カ月分が、指定した銀行口座に振り込まれます。

「特別障害者手当」は、障害者認定を受けていなくても、概ね要介護度4〜5くらいの方でしたら交付の対象になることもあります。

手当の受給(申請)ができない方

手当は、重度の障害を持っている方全てが受給申請できるわけではありません。以下の4つの条件のうち一つでも当てはまる方は申請することができません。

  1. 20歳未満の方
  2. 3ヶ月以上入院されている方
  3. 施設等に入所されている方
  4. 以下の所得の制限を超えている方

所得制限なので年収とは違います。年収から上の表「控除の種類」から当てはまる控除を引いた金額が所得です。

所得制限限度額表
扶養親族の数 本人 配偶者及び扶養義務者
0人 3,604,000円 6,287,000円
1人 3,984,000円 6,536,000円
2人 4,364,000円 6,749,000円
3人 4,744,000円 6,962,000円
4人 5,124,000円 7,175,000円
5人 5,504,000円 7,388,000円

市区町村の公共料金の割引サービスが受けられる

割引

JRや地下鉄などの電車の乗車券、バスの乗車券、飛行機の運賃、タクシーの運賃、有料道路の通行料金、電話料金、NHK放送受信料、郵便料金、各種施設利用料など、さまざまな割引サービスを受けることができます。

地域によって大きく差がありますので、市役所などのウェブページを確認しましょう。

いかがでしたか。今回は要介護認定(介護保険)が障害者認定を受ける節税など4つのメリットについてご紹介しました。そのほかにも、地域によってさまざまな助成が用意されていますので、一度は市役所のウェブページを確認してみてください。

親の介護の前に必須! 実家 親の持ち家の価値を知っておこう

親の介護の期間が長くなればなるほど重くのしかかってくるのが費用の問題。

最初は親孝行の意を込めて快く費用を負担できても、長生きすればどんどん金額が積み上がっていくのが現実。

自分たちの生活もあるので、親の介護費用を援助し続けるには限界があります。

そのため、親の介護費用は基本的にまず親の財産を使っていくことが、お互いのため。

だからこそ、すぐに売る売らないは別にして、
あなたの実家・親の持ち家の価値を知っておく(一度、査定をしておく)ことで、介護費用にあてられる金銭の目処が立ちます。

実家終いノート編集部
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  • この記事を書いた人

孝行(たかゆき)

40代男性。有料老人ホーム、訪問介護、グループホームに勤務経験があり介護の現場に詳しい。主任やユニットリーダー兼計画作成担当者も経験。介護事業新規立ち上げ手伝い中。旧サイト名「フィリアル(親孝行)」部分の記事を主に執筆。

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