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介護療養型医療施設(介護療養病床)とは
介護療養型医療施設(介護療養病床)とは、要介護者が長期療養を必要とした場合に、手厚い医療と介護の両方を受けることのできる施設です。医療的なケアが多いにもかかわらず、医療保険ではなく介護保険サービスとして、1割または2割の料金で利用できます。
現在は、医療保険で提供される「医療療養病床」と介護保険で提供される「介護療養病床」の2種類があります。実質、違いや目的などが明確でなく、単純に医療保険か介護保険かの差でしかありません。
そこで、「介護療養病床」は2018年3月に廃止予定になりました。重複しているからです。2018年4月からは、「医療療養病床」はそのまま残し、医療の必要性が高い方が利用することになります。
「介護療養病床」廃止とともに、新たに3つの施設ができます。「医療内包型1」「医療内包型2」「医療外付型」の3つです。この3つは、「医療療養病床」と違い、介護保険にて提供されます。
「医療内包型1」は、「医療療養病床」よりは医療の必要性が低いけど、比較的必要性の高い方が入所し、そこで働く医師や看護師、介護職員からケアを受けます。「医療内包型2」は1より必要性が低く、容態が安定している方が入所し、そこで働く医師や看護師、介護職員からケアを受けます。「医療外付型」は、病院に併設される施設で、その名の通り、併設された病院から(外から)訪問診療を受ける形になります。
新しいサービスの中で、介護療養型医療施設(介護療養病床)に一番近いサービスは「医療内包型1」になります。介護療養型医療施設(介護療養病床)は廃止されるので、今後は「医療療養病床」「医療内包型1」「医療内包型2」「医療外付型」の4つのうちどれかを利用することのなります。
介護療養型医療施設(介護療養病床)を利用できる人
①65歳以上かつ②要介護1以上の方が入所することができます。③主治医の診療情報提供書(診断書)も必要です。
介護療養型医療施設(介護療養病床)の具体的サービス
設備サービス
食堂、浴室、病室、機能訓練室、談話室、診療室、洗濯室、トイレなどが必ず設置されています。火災など非常災害に備えた建物です。バリアフリー設計で、廊下も広く車椅子2台が余裕を持ってすれ違うことができます。
療養室
病室の定員は4人以下の「多床室」、「従来型個室」、「ユニット型個室」と3種類があります。床面積は1人あたり6.4㎡以上必要なので、1人約4畳、4人部屋なら最低でも16畳。
人材サービス
職種基準 | 配置基準 | 必要な資格等 |
---|---|---|
医師 | 入所者48人に対して1人以上 | 医師免許保有者 |
薬剤師 | 入所者150人に対して1人以上 | 薬剤師免許保有者 |
看護師 | 入所者4人に対して1人以上 | 看護師、准看護師資格保有者 |
看護補助者 | 入所者4人に対して1人以上 | 看護助手などの資格保有者 |
介護職員 | 入所者6人に対して1人以上 | 主に介護福祉士や介護職員初任者研修修了者(旧ホームヘルパー2級)などの有資格者 |
介護支援専門員 | 入所者100人に対して1人以上 | 介護支援専門員(ケアマネージャー)の資格保有者 |
栄養士 | 入所者100人に対して1人以上 | 管理栄養士、栄養士資格などの資格保有者 |
機能訓練指導員 | 適当数 | 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの資格保有者 |
調理員・事務員・その他 | 適当数 | 規定なし |
介護療養型医療施設(介護療養病床)では、医師の指示に基づき、医療ケアやリハビリを中心に、介護や生活支援などが行われます。健康管理、栄養管理、薬の処方まで行われ、ほぼ病院のような施設です。医師と看護師の割合が非常に高いのでとても安心です。
介護療養型医療施設(介護療養病床)の料金
入居一時金(初期費用) | 月額施設利用料 | 月額介護保険サービス料(1割の場合) | その他介護保険外サービス等 | 月額合計 |
---|---|---|---|---|
0円 | 6万~15万円 | 約20,000円~40,000円 | 0円〜20万円 | 約8万〜40万円 |
介護療養型医療施設(介護療養病床)には、入居一時金がありません。月額費用の内訳は、家賃、管理運営費、食費、光熱水費、その他の費用など。
家賃に関しては、「多床室」でおおよそ13,000円「従来型個室」ならおおよそ50,000円、「ユニット型個室」でおおよそ60,000円となりますので、月額費用の範囲を広げる大きな要因の一つです。状態や懐事情に合わせて部屋を選びましょう。
月額介護保険サービス料は、介護保険サービスである「介護療養型医療施設」の料金です。上の表では自己負担1割。2割の方は2倍してください。
月額介護保険サービス料が、20,000〜40,000円と範囲がある大きな理由は要介護度です。要介護度が軽い人の方が安く、重い人の方が高くなります。
その他介護保険外サービスは、おむつ代などが考えられます。
いかがでしたか。今回は介護療養型医療施設(介護療養病床)をご紹介しました。介護療養型医療施設(介護療養病床)は、2018年3月には廃止され、「医療療養病床」「医療内包型1」「医療内包型2」「医療外付型」の4つに移行します。ぜひ参考にして見てくださいね。