介護環境と介護の仕事を理解する

『福祉理念』は介護 道(人生)を迷わず進むためにある

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何気なく提供している介護。北を指すコンパス(方位磁針 / 羅針盤)を持って進んでいますでしょうか。もしコンパス(方位磁針 / 羅針盤)を持たずに福祉や介護の道を進んでいるのであれば、あなたやあなたの職場の仲間は今、道に迷っているはずです。

今回は福祉の方位磁針『福祉理念』についてご紹介します。

「福祉」とは幸福な生活を目指すこと

「福祉」とは、人々が皆、幸福で安定した「生活」を目指すことを意味します。

「理念」とは根本的な考え方

「理念」とは根本的な考え方を意味します。考え方なので「行動方針」と言い換えることもできます。「行動方針」とは羅針盤や方位磁針のような役割を果たします。誰もが迷わず、高齢者を導いていけるためのものになり得るものですのです。つまりとても重要。

「生活」とは生きること

「生活」とは生きることです。心身機能になんらかの障害があると活動することができません。家庭や社会への参加もできません。活動することができなければ心身機能は悪化していきますので家庭や社会への参加や役割を担うこともできません。家庭や社会への参加ができなければ心身機能に影響を与えますし活動にも支障が出ます。

「福祉理念」とは幸福な生活支援の考え方

ノーマライゼーション

「ノーマライゼーション」とは、誰もが自分自身の力で生きていくことができる社会環境の実現を目指す考え方をいいます。高齢者でも、障害者でも、誰もが普通に生活することができる誰もが平等に生きていくことのできる区別のない世界です。

生活の質(QOL / Quality of Life)

「クオリティ・オブ・ライフ(QOL)」とは一人一人の「生活の質」のことをいいます。人間らしく自分らしい、幸福な生活の度合いを意味しています。

上で軽く触れましたが生活は、大きく心身機能・活動・参加の3つから成り立っています。単純に心身機能・活動・参加の3つの質を上げていくことができれば健康な状態につなげることができます。

また生活は保険、社会保障、労働、教育、経済、社会政策、立法、権利擁護などの環境と個別性・個性の尊重の両方が満たされている必要があります。

環境が悪かったり、個別性・個性の尊重が無視されたものである場合、「クオリティ・オブ・ライフ(QOL)」が低下します。

自立支援(リハビリテーション)

誰もが自分自身の力で生きていくことを願い努力しています。人に頼るより、頼られたり必要とされたりを願っています。しかしもし加齢や事故、病気などを理由に人に頼らざるを得ない状況になったらどうでしょうか。

そのような状態になってしまった自分を初めは受け入れることができず、必死に抵抗するかもしれません。どうにかこうにか自分の力で生きていこうと考え、試して、それでもどうにもならなかったらどうなってしまうのでしょう。

簡単には人に頼って生きていくことを受け入れることができないはずです。それでもなお頼り続けることしかできない場合そのうち諦め、自立を目指すこと考えることすらなくなっていきます。

再び自立して暮らしていくことができるよう本人の能力を活用し、能力を伸ばし、主体性、自立性、選択性をもった生活できるように自立支援をしていくことが「福祉」の考え方です。

みんなが「福祉」の「方位磁針」を持って進めば、ノーマライゼーション社会の実現へ近づく

「福祉理念」は、ノーマライゼーション社会の実現を目指すものです。生活の質(QOL)の向上を考えるものであり自立支援を考えるものでもあります。

福祉に関わる全ての人がノーマライゼーション・生活の質(QOL)・自立支援に反する行動を抑制し、合うもしくは類する行動を増やしていくことができたら、当然ノーマライゼーション・生活の質(QOL)・自立支援の実現に近づけることができます。

一人より二人、二人よりみんな。みんなが「福祉理念」に合った行動をする方が達成できる可能性が高まります。

では福祉に関係しない人の理解は必要ないのでしょうか。例えば介護職員が、食事の準備も、掃除も洗濯も、何もかも行なう事のない介護施設があったとします。お金を支払っているご家族からすればクレームを言いたくなるような光景を目にすることになる介護施設。

福祉に携わることのない人々も全て「福祉理念」を理解している状態であればどうでしょうか。「福祉理念」という心のバリア(障壁)が全くない世界。このような状態であればご家族は「介護職員自ら行った方が早いし人件費も少なくて済むし楽でしょうに。本当にありがとうございます」とおっしゃってくださるでしょう。

「これだけ自分でできる状態でイキイキと生活することができているなら、高額な介護施設から退去して実家で生活してもらえます」と喜んでくださるかもしれません。「福祉理念」は福祉の方位磁針(羅針盤)です。

福祉に携わる人だけでなく全ての人々が福祉の方位磁針(羅針盤)を持って人生という道を進むことが理想的です。迷わず早めにノーマライゼーション・生活の質(QOL)・自立支援にたどり着く可能性が高まります。

親の介護の前に必須! 実家 親の持ち家の価値を知っておこう

親の介護の期間が長くなればなるほど重くのしかかってくるのが費用の問題。

最初は親孝行の意を込めて快く費用を負担できても、長生きすればどんどん金額が積み上がっていくのが現実。

自分たちの生活もあるので、親の介護費用を援助し続けるには限界があります。

そのため、親の介護費用は基本的にまず親の財産を使っていくことが、お互いのため。

だからこそ、すぐに売る売らないは別にして、
あなたの実家・親の持ち家の価値を知っておく(一度、査定をしておく)ことで、介護費用にあてられる金銭の目処が立ちます。

実家終いノート編集部
家を売らなくても、担保にして金融機関からお金を借りることも可能ですし、家の金銭的価値を把握しておけば選択肢が増えますよ。

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  • この記事を書いた人

孝行(たかゆき)

40代男性。有料老人ホーム、訪問介護、グループホームに勤務経験があり介護の現場に詳しい。主任やユニットリーダー兼計画作成担当者も経験。介護事業新規立ち上げ手伝い中。旧サイト名「フィリアル(親孝行)」部分の記事を主に執筆。

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