リバースモーゲージとリースバック

みずほ銀行のリバースモーゲージ徹底解説

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みずほ銀行リバースモーゲージの特徴

みずほ銀行のリバースモーゲージは他のローンと比較して金利が低くなっており、自由に使えるフリー口と、特定の使い道のみに使用できる目的口の2つのコースが存在するなど、特徴の多いリバースモーゲージです。

まずは主な商品概要と、特徴について解説していきます。

商品概要

融資限度額:1,000万円〜2億円
金利:3.475%(フリー口)、2.975%(目的口)
申込年齢:55歳以上で年金などで安定資産があり一定の金融資産がある人

融資限度額は最高2億円までとなっていますが、使い道が自由なフリー口は4,000万円までとなっています。

また、2億円まで誰でも借りることができるわけではなく、融資限度額はあくまでも担保となる不動産の評価額を基準に算定され、評価額が低い不動産に関しては少ない金額までしか借りることができません。(後述)

2つのプランから選択できる

みずほ銀行リバースモーゲージは、使い道が自由なフリー口と、特定の使い道だけに限定された目的口の2つのプランから選択することができます。

年金生活者が年金だけでは生活費が足りないという時には、フリー口を選択し、老人ホームの入居費用など見積書が出るまとまったお金を必要とする場合には目的口を選択することで、金利を低く抑えることができます。

比較的金利が低い

リバースモーゲージの金利は銀行によって大きく異なり、中には4%を超えるような金利を設定しているリバースモーゲージも多数存在します。

しかし、みずほ銀行リバースモーゲージの金利は目的口であれば2%台の低金利で融資を受けることができるため、他の銀行のリバースモーゲージと比較しても金利的なメリットが大きいローンです。

リバースモーゲージと同じく、使い道自由で不動産担保評価額の範囲内で融資を受ける不動産担保ローンの金利は5%を超えることが一般的ですので、不動産担保ローンを利用するのであればリバースモーゲージを利用する方がメリットがあります。

貸越限度額は担保評価額の120%以内

みずほ銀行のリバースモーゲージの貸越限度額は担保になる不動産評価額の120%まで設定することができます。

評価額が1,000万円の不動産であれば1,200万円まで設定することができます。

リバースモーゲージや不動産担保ローンは不動産担保評価額の100万円以下までが限度額という商品も存在するため、高額の貸越限度額を設定することができる可能性が高いというのもみずほ銀行のリバースモーゲージの特徴です。

利用できるのは限度額の50%まで

みずほ銀行リバースモーゲージで借りることができるのは、設定された貸越限度額の50%までとなっています。

前述した1,200万円の貸越限度額であれば600万円までが借入限度額です。

みずほ銀行のリバースモーゲージは毎月発生する利息も借入額に加算されていくため(後述)、毎月利息が上乗せされる分も考慮して、貸越限度額の50%までしか実際にお金を借りるということができないのです。

みずほ銀行のリバースモーゲージ借入額=担保評価額×120%×60%と理解しておきましょう。

推定相続人全員の同意が必要

みずほ銀行のリバースモーゲージは融資を実行する前に推定相続人全員の同意が必要になります。

リバースモーゲージで借りたお金は、借主が亡くなった後に担保となっている不動産をみずほ銀行が売却することで返済に充てられます。

推定相続人の理解を融資実行前に得ておかないと、借主が亡くなったあとに相続人が親の自宅を相続できると思っていたものがみずほ銀行に処分されてしまうとトラブルになり兼ねません。

このようなトラブルが後から発生しないために、事前に推定相続人全員から同意を得る必要があります。

そのため、子供と同居している人の不動産はリバースモーゲージに利用することは不可能です。

親が亡くなった後に子供は住む家がなくなるため、子供がリバースモーゲージに同意するはずがないためです。

 

みずほ銀行リバースモーゲージの返済方法

みずほ銀行リバースモーゲージの返済方法には2つの返済方法があります。

必ずしも借主の自宅が売却されるわけではないため、子供が「自宅を残したい」のであれば、現金によって返済することも可能です。

死亡や転居による自宅の売却

リバースモーゲージの基本的な返済方法が、借主が死亡するか転居した場合には、自宅を売却して返済にあてる方法です。

この方法によって返済することができるため、リバースモーゲージは借主が生きている間は返済義務が発生しないのです。

相続人からの現金返済

相続人が「親の自宅を残したい」とか「親の自宅に住みたい」と考えた場合には、親が亡くなって返済義務が発生した際に、融資残高をみずほ銀行へ現金で返済することで担保となった不動産を残すことができます。

相続人は、その時の経済状態によって担保となっている不動産をどうするかを選択することができるのです。

借主死亡時に不動産の価格が上昇していれば、融資残高を現金返済する方がメリットがありますので、その時の不動産市場の動向によって判断することが可能です。

 

みずほ銀行リバースモーゲージのメリット

みずほ銀行のリバースモーゲージは他の銀行のリバースモーゲージと比較していくつかメリットがあります。

主なメリットは以下の5つです。

年齢の上限がない

みずほ銀行のリバースモーゲージには55歳以上であれば何歳でも借りることができます。

例えばご主人の年金で暮らしていた人のご主人が亡くなってしまい、残された配偶者が生活に困窮している際などは、高齢になってからお金を借りることができます。

リバースモーゲージの中には申込年齢の上限がある商品が多いため、後期高齢者になってもお金を借りることができるというのはみずほ銀行リバースモーゲージのメリットといえるでしょう。

金利が低い

先ほども述べたように、資金調達手段としてリバースモーゲージは金利が低い商品と言えます。

カードローンや不動産担保ローンを利用するのであればリバースモーゲージを活用することの方が利息的なメリットは大きいといえるでしょう。

極度型だから随時借入ができる

みずほ銀行リバースモーゲージのフリー口はカードローンのように極度型です。

極度型とは、最初に「〇〇万円までお金を借りることができる」という枠を作成し、以後はその枠の範囲内で自由にお金を借りることができます。

毎月の生活費の補填などに利用する場合には、少しずつ借りることができる極度型は便利です。

また、一括融資のように一度に融資残高が大きくならないため、利息負担を節約することもできます。

利息の支払いすら必要ない

リバースモーゲージの中には利息の支払いだけは毎月行うという商品も存在します。

しかし、みずほ銀行のリバースモーゲージは利息は借入元金に加算されるため、利息の支払いすら必要ありません。

生存中は返済も利息負担も一切発生せず必要資金を借りることができるという点はみずほ銀行リバースモーゲージのメリットです。

保証人不要

みずほ銀行のリバースモーゲージには保証人が必要ありません。

配偶者などが保証人になる必要があるリバースモーゲージも存在しますが、みずほ銀行のリバースモーゲージ保証会社が存在するため、保証人不要です。

なお、保証料率が0.2%発生しますが、この保証料は上記金利の中に含まれているため、住宅ローンのように保証料が別途必要になるわけでもありません。

 

みずほ銀行リバースモーゲージのデメリット

ここまで述べてきたように、みずほ銀行のリバースモーゲージは高齢者でも低金利で利用できるなどのメリットがありますが、申込することができる人が限られるなどのデメリットもあるため、ご紹介しておきます。

利用の前にはメリットとデメリットをよく理解してから意思決定をしてください。

一定の金融資産が必要

みずほ銀行のリバースモーゲージを利用するには年金などの収入と一定の金融資産が必要になります。

みずほ銀行のようなメガバンクは、借主の生活を破綻させてまで利息収入を得ようとは思っていません。

このため、リバースモーゲージからの借入だけに頼って生活している人は、リバースモーゲージの極度枠がいっぱいになった時点で生活は破綻してしまいます。

このようなことがないように、ある程度の金融資産と収入がある人だけに融資を行い、仮にリバースモーゲージで借りたお金が限度に達した段階で生活が破綻しないような人だけに融資をしています。

生活に本気で困窮している人はみずほ銀行のリバースモーゲージを借りることは難しいと考えた方がよいでしょう。

利用できるのは首都圏の不動産のみ

みずほ銀行のリバースモーゲージに活用できる不動産は東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県だけです。

リバースモーゲージの担保となった不動産を処分するのは融資実行から10年以上先となることが一般的です。

そのため、先の将来でも資産の処分が可能な都市部の不動産でないと、担保としては認めてくれないのです。

今や2040年には日本の地方自治体の役半分が消滅するとも言われている中、将来的に価値のない不動産を担保にとっても借主死亡時にみずほ銀行が不動産を売却することができない可能性があるため、担保流用することができる不動産は非常に限られているのです。

そのため、1都3件外に居住している人はみずほ銀行のリバースモーゲージを利用することはできません。

広くて新しい家でないと担保流用できない

みずほ銀行のリバースモーゲージは以下の条件を全て満たしていないと、戸建て不動産は担保とすることができません。

①借主が100歳の時点で、築年数45年以内となる物件
②専有面積が50㎡以上の物件
③自宅の評価額が1坪当たり250万円以上かつ総額5,000万円以上となる物件

100歳の時点で築45年ということは、55歳でリバースモーゲージを利用する場合には、新築物件でないと担保に入れることができないということです。

要するに55歳以降に建築した建物でないとみずほ銀行リバースモーゲージを利用することができません。

これは他の銀行のリバースモーゲージにはそうそうない非常に高いハードルです。

また、坪単価250万円というのも都心部の価格ですので、都心に一戸建てを所有しているハイクラスの人だけを融資対象としているローンということができます。

先順位物件取り扱い不可能

みずほ銀行のリバースモーゲージはすでに抵当権がついている物件は取扱い不可です。

住宅ローンを組んで家を建築すると、当該不動産には抵当権がつくため、住宅ローンが残っている物件でリバースモーゲージを利用することはできないということです。

先ほどの100歳時に築年数45年以内という条件と合わせて考えると、自己資金で自宅を高齢になってから建築した人だけが利用することができるローンと言うことができ、多くの人の資金ニーズを満たすことができる商品とはとても言えないでしょう。

変動金利のため金利情勢に左右される

みずほ銀行のリバースモーゲージは変動金利しか選択することができません。

変動金利とは、その時々の金利情勢に連動して変動する金利です。

ご存知の通り、現在は歴史的な低金利水準と言われています。

このため、変動金利は今よりも下がる可能性は少ないと言われています。

リバースモーゲージは長生きした場合には借入期間が数十年にもおよぶローンです。

この先数十年間、金利が上昇しない保証など全くなく、むしろ上昇する可能性の方が高いと言えるでしょう。

今後金利が上昇した時には、毎月発生する利息が大きくなるため、借主死亡時に返済しなければならない金額が利息分の増加によって大きくなってしまう可能性があります。

みずほ銀行のリバースモーゲージは金利が低いローンですが、その分金利変動リスクを借主が負わなければならないため、金利上昇時のリスクはあると言えるでしょう。

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親の介護の期間が長くなればなるほど重くのしかかってくるのが費用の問題。

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実家終いノート編集部
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