介護保険制度を理解する

自宅で暮らす高齢者の食事,入浴,排泄,家事が解決する訪問介護とは

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自宅で暮らす親御さんが65歳を過ぎてくると、食事、入浴、排泄、家事が不安になってきますよね。身体機能も判断能力も低下してきますので、今まで簡単にできていたことができなくなり、事故に繋がりやすい状態です。そんな不安や危険を解決してくれるサービスがあります。今回は訪問介護について説明します。

訪問介護とは

訪問介護とは、訪問介護員(ホームヘルパー)が、あなたの親御さんの自宅を訪問して、食事、入浴、排せつなどの介護や調理、買い物、洗濯、掃除などの家事を行なってくれるサービスです。

訪問介護以外の『訪問系介護サービス』もチェック

訪問介護の具体的サービス内容

 

訪問介護の具体的サービスは、「身体介助」「生活援助」「通院時の乗車・降車等介助」と3つのサービスから構成されています。

訪問介護の具体的サービス内容
サービス名称 サービス内容
身体介助 食事、入浴、排泄、着替え、洗顔、歯磨き、寝返り、移動など、生活する上で必要な動作を介護してくれるサービス。
生活援助 調理、配膳、掃除、洗濯、買い物、ゴミ出しなど、生活する上で必要な家事の援助をしてくれるサービス。
通院時の乗車・降車等介助 「介護タクシー」のことで、通院、市役所などの役所、介護保険施設の見学、預貯金の引き出し、日常生活上必要な買い物だけに限定された輸送介護サービス。輸送するだけでなく、車の乗り降り、目的地での移動介助や手続きの援助までしてくれる。

訪問介護の料金表

身体介護の料金表(単位:円)
時間 料金全額 自己負担1割
〜20分 1,650 165
20〜30分 2,450 245
30〜60分 3,880 388
60〜90分 5,640 564
90分〜30分毎に 5,640
(30分毎に+800)
564
(30分毎に+80)
+生活援助20〜45分 +670 +67
+生活援助45〜70分 +1,340 +134
+生活援助70分〜 +2,010 +201
早朝(6〜8時)夜間(18〜22時) 25%増し
深夜(22〜翌朝6時) 50%増し
生活援助の料金表(単位:円)
時間 料金全額 自己負担1割
20〜45分 1,830 183
45分〜 2,250 225
早朝(6〜8時)夜間(18〜22時) 25%増し
深夜(22〜翌朝6時) 50%増し
通院時の乗車・降車等介助の料金表(単位:円)
料金全額 自己負担1割
970/1回 97/1回
25%増し
50%増し

※平成28年4月施行された、平成29年7月時点での料金表です。
※地域によって多少異なります。
※通常は1割負担です。
※年金+年収が280万以上の方は2割負担なので2倍してください。
※2018年8月からは、年金+年収が340万以上の方は3割負担の予定です。

訪問介護を利用する際の注意点

ホームヘルパーと家政婦の違いを理解しておく

訪問介護の仕事は、家政婦とは違います。家政婦とは、家庭の家事を補助・代行する職業です。介護が目的ではありませんし、全額実費。

訪問介護は、日本国民である皆様の税金や介護保険料でまかなわれております。そのため、9割は税金や介護保険料が支払ってくれるので、たった1割の自己負担で利用することができます。

この違いを理解しておかなければお互いに嫌な思いをすることに。頼めるサービスと頼めないサービスがあると心得ておきましょう。訪問してくれたホームヘルパーが行う全ての介護サービスは、そのサービスを実際に利用している親御さんのためだけに行われます。

例えば、掃除の範囲はその介護サービスを利用している親御さんの部屋と、トイレなどの共用部分だけです。洗濯も親御さんのものだけしかできませんし、調理も親御さんの食事分だけ。

「どうせ洗うなら、どうせ作るなら、手間は一緒なんだからちょっとくらいいいじゃない。」と言われる方も多くいらっしゃいますが、ダメなものはダメです。体が不自由になってしまった高齢者の生活を援助するために介護保険制度のお金が使われます。若く元気な人のために、時間や税金、介護保険料は使えません。それが、みなさんの税金を預かる国の責任であり、みなさんの税金から給料をもらっているホームヘルパーのプライドです。

生活援助サービスを利用できるのは家族の援助を受けられない要介護者だけ

訪問介護のサービスには、「身体介護」「生活援助」「通院時の乗車・降車等介助」の3つのサービスがありますが、「生活援助」だけは誰もが利用できる訳ではありません。同居する元気なご家族がいる場合には利用できないと考えておきましょう。

ただし、その同居している家族が夜遅くまでほとんど残業している場合や出張が多い場合などはその限りではありません。また、同居ではなく、隣や近所に住んでいる場合なども同居とみなされることがあるので、ケアマネージャーに確認しましょう。

通院時の乗車・降車等介助は、決められた場所以外への乗車は全額自己負担に

「通院時の乗車・降車等介助」サービスは、通院、市役所などの役所、介護保険施設の見学、預貯金の引き出し、日常生活上必要な買い物だけに限定されています。それ以外の場所への輸送も引き受けてくれますが、この場合は介護保険の適用外になりますので、全額自己負担になります。

  • 通院
  • 市役所などの役所
  • 介護保険施設の見学
  • 預貯金の引き出し
  • 日常生活上必要な買い物

いかがでしたか。今回は訪問介護についてご説明しました。訪問介護サービスなら、自宅で暮らす親御さんの食事、入浴、排泄、家事などの不安や危険を解決できます。

親の介護の前に必須! 実家 親の持ち家の価値を知っておこう

親の介護の期間が長くなればなるほど重くのしかかってくるのが費用の問題。

最初は親孝行の意を込めて快く費用を負担できても、長生きすればどんどん金額が積み上がっていくのが現実。

自分たちの生活もあるので、親の介護費用を援助し続けるには限界があります。

そのため、親の介護費用は基本的にまず親の財産を使っていくことが、お互いのため。

だからこそ、すぐに売る売らないは別にして、
あなたの実家・親の持ち家の価値を知っておく(一度、査定をしておく)ことで、介護費用にあてられる金銭の目処が立ちます。

実家終いノート編集部
家を売らなくても、担保にして金融機関からお金を借りることも可能ですし、家の金銭的価値を把握しておけば選択肢が増えますよ。

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  • この記事を書いた人

孝行(たかゆき)

40代男性。有料老人ホーム、訪問介護、グループホームに勤務経験があり介護の現場に詳しい。主任やユニットリーダー兼計画作成担当者も経験。介護事業新規立ち上げ手伝い中。旧サイト名「フィリアル(親孝行)」部分の記事を主に執筆。

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