最後の終末期の前に親の終活をする

7割の高齢者が平穏死・自然死、延命治療などの家族会議を待っている

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延命治療など終末期の医療に関しての話し合い、親御さんや家族とできていますか。親御さんはいつまでも意思表示できるとは限りません。とはいえ誰もが聞きづらく、話し合いたくない内容です。そんな聞きづらさも、これらの調査結果を知れば解消できるはずです。今回は延命治療など終末期の医療に関する調査結果についてご紹介します。

1、延命治療など終末期の医療に関して、半数以上の人が親の意思を聞いていない

人生の最終段階における医療についての家族との話し合いについて

出典:「人生の最終段階における医療に関する意識調査」厚生労働省

延命治療など死が近い場合に受けたい医療や受けたくない医療について、「詳しく話し合っている」と回答した方はなんと、たったの2.8%。「一応話し合ったことがある」と回答した方は39.4%いますが、その程度の内容では不十分でしょう。

約56%もの方が「全く話し合ったことがない」と回答しており、親御さんの意思を聞かないままに終末期の医療をむかる事となります。約97%もの方が不十分な状態です。

親御さんが、終末期の医療に関してどのような考えでいるのか、聞かないままにもし、意思表示できなくなってしまったら、親御さんの意思を無視して家族が勝手に決める事になるのです。

2、高齢者の7割は終末期の医療に関する意思表示の書面化に賛成しているが、作成状況はたったの3%

2−1、高齢者の7割は意思表示の書面化に賛成

意思表示の書面を作成しておくことについて

出典:「人生の最終段階における医療に関する意識調査」厚生労働省

上の表は「最期に関する意思表示の書面を作成しておくことについて」の調査結果です。一般の方ですら書面化に対し7割が賛成と回答。医師に関しては7割を超え、看護師と介護職員は8割が賛成だと回答しています。

反対している高齢者はたったの2.3%です。医師・看護師・介護職員の賛成が多い理由は単純です。命の問題だから。いざその時になって家族それぞれの意見が対立したのでは、親御さんがかわいそうです。医師や看護師、介護職員は、普段それを側から見ているのです。見たくない、耳にしたくない行動や発言も少なくありません。

2−2、意思表示の書面作成状況はたった3%

人生最後における意思表示の書面化と治療方針について

出典:「人生の最終段階における医療に関する意識調査」厚生労働省

調査の結果、高齢者の7割が最期に関する意思表示の書面化に賛成しているものの、実際に書面化している人はたったの3.2%です。意思表示です。少ない理由は、意思を表示する相手(家族)の理解と協力がないからだと考えられます。

2−3、親は自分の意思だけを押し付けたいわけではない

「意思表示の書面に従って治療してほしい」と回答した方は25.6%。「希望を尊重しつつ家族や医師の判断も取り入れてほしい」と回答した方は65.3%。自分の意思だけを押し付けたいと考えていない高齢者の方が圧倒的に多いのです。高齢者は言いづらいだけで、実は家族としっかり話し合いたいのではないでしょうか。

2−4、親は治療方針を家族に決めてほしい

高齢者になると判断能力が著しく低下します。78.6%もの高齢者が、自分で判断できない治療方針を家族に決めてほしいと考えています。そのうちの34.0%が、「自分のことをよくわかっている家族」に、44.6%の高齢者が「家族が集まって話し合った結果」に委ねたいと回答しています。

自分で決めたいと回答した方はたったの5.3%。やはり、親御さんは家族と話し合いの場を設けたいのだということがうかがえます。

2−5、最期の治療方針を定める人を決めておくことに62.8%が賛成している

62.8%もの高齢者が、あらかじめ最期の治療方針を定める人を決めておきたいと回答しています。その決める人は、上で紹介した表にあるように、78.6%の方が家族であってほしいと考えています。最期の拠り所は家族です。

3、おおよそ7割の高齢者が最期についての家族会議を待っている

以上の調査結果をまとめると、「意思表示に関する書面化」に7割もの高齢者が賛成しているにもかかわらず、たった3.2%の高齢者しか書面化できていないということになります。

高齢者は、家族の方の意見も取り入れたいと考えており、最期の治療方針に関しては家族に決めてほしいとも考えています。

これらを言い換えると、「自分からは言いづらいのでいえないが、できれば子供達の方から時間を作って家族会議を開いてもらい、書面化してもらえないだろうか。」ということではないでしょうか。

あなたの親御さんはきっと、終末期の医療に関する家族会議を待っています。これらの調査結果がそれを証明しています。いざその時に、親御さんが希望しない治療がなされないようにするためにも、しっかり家族で話し合いましょう。

4、あらかじめ話し合いがなされていないと14.7%が望まない延命治療を受ける可能性

延命治療に対する考え方

出典:平成24年度 「高齢者の健康に関する意識調査結果」内閣府

延命治療をされて喜ぶ方は少数です。調査結果ではたったの5.1%。9割以上の方が平穏死・自然死を望んでいます。

しかし、家族への延命治療を望んでいる方は14.7%もいます。おおよそ3倍もの想いの違いがあるのです。生前の意思という意味を持つ「リビング・ウィル」。あらかじめ親御さんの意思を聞いておかなければ、親御さんが望まない延命治療をしてしまうことに。

いかがでしたか。今回は延命治療など終末期の医療に関する調査結果についてご紹介しました。これらの調査結果を見た後でなら、親御さんに終末期の話をしやすいのではないでしょうか。ぜひ参考にして見てくださいね。

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実家終いノート編集部
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  • この記事を書いた人

孝行(たかゆき)

40代男性。有料老人ホーム、訪問介護、グループホームに勤務経験があり介護の現場に詳しい。主任やユニットリーダー兼計画作成担当者も経験。介護事業新規立ち上げ手伝い中。旧サイト名「フィリアル(親孝行)」部分の記事を主に執筆。

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